[SML 7207] Re: メソッド名について

AOKI Atsushi aoki @ sra.co.jp
2006年 10月 6日 (金) 10:58:19 JST


青木です。

> 「Smalltalkイディオムに載っているプログラム、イディオムを諳ん
> じることができるようになることが必要だ」ということですね。
> なかなか長そうな道のりですが、がんばってみます。

はい、長い道程だと感じるのでしょう。ですがね、実は一番の近道
なんですよ。本当です、私が保証します。

論語読みの論語知らず(ろんごよみのろんごしらず)は悪い意味に
使われることが多いと思いますが、私は「論語も読めない人が論語
を理解できるわけがない」と解します。

諳んじるほど唱えることに対して、わけもわからず諳んじても仕方
ないでしょ、と卑下する向きもありますが、現代のプログラミング
教育(特に大学)で一番欠落していることだ、と私は思っています。

多量のプログラムを読ませて、内容の概略を答えさせるような試験
がないですよね。プログラムを声に出して読む方法も教えません。
すぐにプログラミング言語の文法説明(それも細かすぎる理解)を
促して、書くことばかりを教え込んでしまいますからね。

まずは、Smalltalk 読みの Smalltalk 知らず、これを育てた上で、
その後から熟成してくるものを引き出してあげればいいでしょう。
事実、私がそうやってやってきて今に至っています。そして、弟子
たちにもそのように指導します。

寺内さん、拙著「Smalltalk イディオム」を VisualWorks 3.1c を
基にしてまず読んで、諳んじられるようになったら、記載されてい
るプログラムと同じことを、VisualWorks 7.4.1 ではどうやってや
るのだろう、という感じで行ってゆくと、かなりの読みができるよ
うになります。(同時に書き出せるようにもなっています。)

じゅん for Smalltalk を じゅん for Java に移したり、その逆を
やったりすることを、私のまわりでは多く行っていますが、それが
まさにプログラムの読み(&書き)の切れ間のない修練になってい
ます。

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R2D2 (AOKI Atsushi)        http://www.sra.co.jp/people/aoki/




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